3児の母が伝える、家族を守るがん予防のはなし
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まゆみ

33歳・3児の母 | がんサバイバーの孫娘

もしもの時の「お金」の話。がん保険や公的制度、ママが知っておくべき3つのポイント

「もし自分ががんになったら、お金はどうなるんだろう」。身近な人のがんを経験してから、私の頭の片隅にはいつもこの不安がありました。

治療そのものも怖いけれど、同じくらい、あるいはそれ以上に怖いのがお金のこと。住宅ローン、子どもの教育費、毎月の生活費…。ママだからこそ、心配が尽きませんよね。

でも、調べてみると、日本には公的な制度民間の保険など、いざという時に助けてくれる仕組みがいくつもあることが分かりました。知っているかどうかで、安心感が大きく変わります。

今回は、「もしもの時」に備えるために、ママが知っておきたいお金のポイントを、できるだけシンプルに3つに絞ってお話しします。

ポイント1:公的医療保険で「自己負担は3割ではない」ことを知る

日本は、世界でもトップクラスに医療保障が手厚い国だと言われています。その代表例が、公的医療保険+高額療養費制度です。

高額療養費制度とは?

がんの治療は、1回の入院や手術で数十万円、場合によっては100万円近い医療費がかかることもあります。でも、私たちが実際に負担する金額は、高額療養費制度のおかげでぐっと抑えられます。

高額療養費制度のイメージ
・1ヶ月(暦月)あたりの自己負担額に「上限」がある
・上限は所得や年齢によって異なる(例:一般的な収入の家庭で8万円前後 など)
・上限を超えた分は、後から払い戻される or 事前申請で窓口支払いを軽くできる

つまり、「300万円の医療費がかかった=300万円払う」わけではない、ということ。もちろん、食事代や差額ベッド代など全てがカバーされるわけではありませんが、それでも自己負担額には天井があるというのは大きな安心材料です。

傷病手当金という「収入の穴」を埋める制度

もう一つ知っておきたいのが、傷病手当金です。会社員やパートで健康保険に加入している場合、病気やケガで働けなくなったときに、給料の約3分の2が最長1年半支給されることがあります。

「治療で長期間休職になったら、収入がゼロになってしまうのでは?」という不安を、少し和らげてくれる制度です。夫が会社員であれば、夫が働けなくなった時にも対象になる可能性があります。

ポイント2:がん保険は「入るかどうか」より「何をカバーしているか」

テレビCMやネット広告でよく見るがん保険。正直、私も最初は「入った方がいいのかな?」「どれを選べばいいの?」と混乱していました。

ファイナンシャルプランナーさんに相談して印象的だったのは、「公的な制度でカバーできる部分を踏まえたうえで、足りないところを保険で補う」という考え方でした。

がん保険を見る時のチェックポイント
一時金はいくらか
診断された時にまとまったお金が出るタイプ。治療費だけでなく、休職中の生活費や交通費にも使えます。
通院・在宅治療がカバーされるか
最近は、入院よりも通院での治療が増えています。通院給付があると安心感が増します。
保険料が「続けられる額」か
良い保障でも、家計を圧迫しては本末転倒。教育費や住宅ローンとのバランスを見ながら決めたいところです。

わが家では、「公的制度である程度カバーされる前提」で、その上で最初のショックに備えるための一時金と、通院治療に対応した保障を重視して選びました。

ポイント3:公的制度+保険以外に「生活防衛資金」を意識する

もう一つ、ファイナンシャルプランナーさんから繰り返し言われたのが、「最低限の生活防衛資金を意識しましょう」ということでした。

一般的には、生活費の3〜6ヶ月分程度を、すぐに引き出せる形で貯金しておくと安心だと言われます。病気に限らず、夫の転職や災害など、人生にはいろいろな「もしも」があるからです。

いきなり大きな金額を貯めるのは難しいですが、毎月5,000円、10,000円と少しずつ積み立てていくことで、「何かあってもすぐには生活が詰まらない」という安心感につながります。

ママだからこそ、「知っておくだけ」でいいこと

これらの制度や保険の話を聞くと、「今すぐ全部完璧にしなきゃ」と焦ってしまうかもしれません。でも私は、「まずは知っておくだけでも十分価値がある」と思っています。

もしもの時、「どこに相談すればいいか」を知っているだけで違う。
・市区町村の窓口(がん相談支援センターなど)
・勤務先の総務・人事
・加入している保険会社の担当者
こうした「相談先リスト」を、スマホのメモに残しておくだけでも心強いです。

実際に必要になった時、パニックの中で一から調べるのは本当に大変です。元気な今のうちに、「こんな制度があるんだ」「困ったらここに連絡すればいいんだ」と、うっすらイメージしておくだけでも、未来の自分を助けてくれるはずです。

おわりに:不安をゼロにはできないけれど

がんのこと、お金のこと。考えれば考えるほど、不安が膨らんでしまうかもしれません。私も、夜中に一人でスマホ検索をして、余計に怖くなってしまったことが何度もあります。

でも今は、「不安をゼロにする」のではなく、「不安を小さくできる準備」を少しずつしていこうと思うようになりました。公的制度の存在を知ること。必要に応じて保険を選ぶこと。少しずつ貯金を積み立てること。その一つひとつが、家族を守るための大事なステップだと感じています。

完璧じゃなくて大丈夫です。一気に全部やろうとせず、まずは気になったところから、一つだけ調べてみませんか?

次回予告

次回は、「30代・40代のママが受けるべき『がん検診』完全ガイド」を、より具体的にまとめたいと思います。自治体検診・職域検診・人間ドックの違いや、忙しいママでも受けやすくする工夫をお届けします。